戦術対応としての「質と量」

2012年2月10日に、
戦略とは、将来の方向性とその着地点を決めることであると説明しました。
そして、戦術とは、戦略で定められた方向と着地点に向かうための方法や手段を決め、
それを使いこなすことであると説明しました。

戦略と戦術というとらえ方をすれば、「質と量」は、戦術の問題になります。
例えば、戦略目標を達成するために、どのくらいの性能を備えた武器を、
どのくらいの量を投入するかということになるので、戦術の領域になります。

戦略領域か戦術領域かの問題はさておいて、
「質」をどのようにとらえるかが問題になります。

質を上げろと言われれば、概念的には理解できます。
しかし、質を抽象的にしかとらえられないものについては、その基準がはっきりしません。

例えば、武器のように、その性能基準がはっきりしているものについては、
射程距離何Kmの弾道ミサイルを、何機備えると言えます。
このときの質と量ははっきりします。

質の基準が客観的に定まらない例として、発明があります。
発明はそれが、売れてナンボと言いう評価もあれば、学術的に評価されることもあります。

しかし、どれだけ売れたら質の良い発明かというとそれもはっきりしません。
ましてや、売り出す前に発明を評価しようとすれば、なおさらです。
学術的な評価も、学者によって違ってきます。

このような事情から、特許出願について、量よりも質という方針を決めると、
なんとなく複雑で、だれもやっていない発明が質の高いものと勘違いされて、
量の方が極端に少なくなる傾向があります。

一方、量は、勢いやエネルギーを示します。
量が極端に少なくなると、企業の開発の勢いやエネルギーが削がれてしまいます。

しかし、戦略目標がはっきりしていないのに、量ばかり求めても意味がありません。
それこそ、労多くして益なしです。

大切なことは、戦略上の方向性と着地点をはっきりさせ、
そこに量を集中させることです。
つまり、「戦略的目標×量」です。

特許出願も、戦略上の重点目標を明確にし、
その重点目標に対して、徹底的に量を集中させるべきです。

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